最終出力プロセス テンプレートの［ColorFlow カラー リレーションシップ マネジメント］セクションでは、最終出力中に Prinergy で ColorFlow 設定をどのように適用するかを定義します。

出力プロセス テンプレートで ColorFlow を設定するときには、出力の条件に応じて、スナップショット、カラー設定、デバイス、デバイス コンディション、出力バージョン、プレート設定、プレート処理の設定を選択する場合があります。

ハーフトーン出力モード

ハーフトーン デバイスまたはファイルへの出力を 4 つのモードから選択できます。選択するモードによって、出力時に適用されるカーブを制御することができます。

プリント プロダクション

このハーフトーン出力モードは、Prinergy と ColorFlow のプロダクション用標準オペレーションを反映しています。このオプションを選択した場合、出力される各色版にカーブが次のように適用されます。

• • ［スナップショット］、［カラー設定］、［デバイス］、［デバイス コンディション］、および［出力バージョン］リストでの選択で決定され、実行時に［トーン制御］ダイアログ ボックスでの設定で変更される可能性のある、色版のキャリブレーション カーブが色版の入力カラー設定に適用されます。

• • 上のリストおよび［プレート処理の設定］リストでの選択で決定されるプレート キャリブレーション カーブは、プリント キャリブレーション カーブで変更される色版のカラー設定に適用されます。
    注意：［プレート設定］および［プレート処理の設定］リストで［なし］が選択されている場合は、プレート キャリブレーション カーブはリニア（影響なし）になります。

このオプションが選択されている場合：

• • • ［カラー設定］リストには、選択したスナップショットのすべてのカラー設定と、下に示すいくつかの特別な選択肢が含まれます。
    • ［デバイス］リストには、選択したカラー設定で出力する準備ができているすべてのカーブ適用デバイスが含まれます。［★すべての印刷デバイスの表示★］が選択されている場合は、カーブが適用されないデバイスも表示されます。
    • ［デバイス コンディション］リストには、選択したデバイスを使用する選択したカラー設定のすべての ColorFlow デバイスが含まれます。
    • ［出力バージョン］リストには、選択したデバイス コンディションへの出力変換のすべての名前付きバージョン、およびデフォルトのオプション（ColorFlowでデフォルトとして指定されている出力バージョン）が含まれます。

    • 選択したデバイス コンディションでプレート設定を使用すると、［プレート設定］リストにこのプレート設定が表示され、［プレート処理の設定］リストには、選択したスナップショット内のプレート設定で制御されるすべての ColorFlow プレート処理設定が含められます。

プロセス テンプレートが連続階調（スクリーンなし）出力に設定されている場合、このオプションは選択できません。

プリント キャラクタライゼーション

このハーフトーン出力モードは、印刷デバイスのカラー特性を出力および測定するために使用されます。このオプションを選択すると、次の説明のように、出力色版ごとにカーブが適用されます。

• • • ［スナップショット］、［デバイス］、および［デバイス コンディション］リストでの選択によって決定され、実行時にトーン制御ダイアログ ボックスでは変更されない、色版のデバイス カーブが色版の入力カラー設定に適用されます。
    • ［プレート設定］および［プレート処理の設定］リストでの選択で決定されるプレート キャリブレーション カーブは、プリント キャリブレーション カーブで変更される色版のカラー設定に適用されます。
      注意：［プレート設定］および［プレート処理の設定］リストで［なし］が選択されている場合は、プレート キャリブレーション カーブはリニア（影響なし）になります。

このオプションを選択すると、［デバイス］リストには、選択したスナップショット内のすべてのカーブ適用デバイスが含まれ、［デバイス コンディション］リストには、選択したスナップショット内で選択したデバイスを使用するすべての ColorFlow デバイス コンディションが含まれます。選択したデバイス コンディションでプレート設定を使用すると、［プレート設定］リストにこのプレート設定が表示され、［プレート処理の設定］リストには、選択したスナップショット内のプレート設定で制御されるすべての ColorFlow プレート処理設定が含められます。
このオプションを選択したときには、［カラー設定］および［出力バージョン］リストは使用できません。
プロセス テンプレートが連続階調（スクリーンなし）出力に設定されている場合、このオプションは選択できません。

プレートの確認

このハーフトーン出力モードは、選択したプレート タイプとスクリーニング システムで、特定のプレート処理設定（CTP デバイス、プレート現像機の設定、および現像液で構成）によって生成されるプレートのキャリブレーション レスポンス（カラー特性）を確認するために使用されます。

このオプションを選択すると、以下の結果が生じます。

• • プレート キャリブレーション カーブは、［プレート設定］および［プレート処理の設定］リストでの選択で決定され、すべての色版の入力カラー設定に適用されます。
  • プリント キャリブレーション カーブは適用されません。

このオプションを選択したときには、［プレート設定］リストに選択したスナップショット内のすべての ColorFlow プレート設定が含まれ、［プレート処理の設定］リストに、選択したスナップショットの選択したプレート設定で制御されるすべての ColorFlow プレート処理設定が含まれます。
このオプションを選択したときには、［カラー設定］、［デバイス］、［デバイス コンディション］、および［出力バージョン］リストは使用できません。
プロセス テンプレートが連続階調（スクリーンなし）出力に設定されている場合、このオプションは選択できません。

プレート キャラクタライゼーション

このハーフトーン出力モードでは、プレートのキャリブレーション カーブを算出するために、プレート処理設定でキャリブレーションされていない（デバイス固有の）カラー特性をイメージングおよび測定します。このオプションが選択されているときには、どの色版の入力カラー設定にもキャリブレーション カーブは適用されません。
このオプションが選択されているときには、［ColorFlow］セクションのどのリストも使用できません。
プロセス テンプレートが連続階調（スクリーンなし）出力に設定されている場合、このオプションは選択できません。

未割り当てのカラー設定またはカラー設定の不一致を許可

ColorFlow CRM 対応出力プロセス テンプレートに追加されたこのチェック ボックスを使用すると、リファインで割り当てられた設定とは異なるカラー設定を使用して（または割り当てられたカラー設定を使用せずに）、出力ページやアートワークを柔軟に設定できます。この機能を有効にすると、ページ出力が大幅に変化する場合があります。

この機能を使用する場合は、承認済みスナップショットまたは現在のスナップショットで特定のカラー設定を選択することをお勧めします。これにより、選択したカラー設定で使用できるデバイスおよびデバイス コンディションのみが表示されるようにフィルタリングされます。その後、［未割り当てのカラー設定またはカラー設定の不一致を許可］チェックボックスをオンにすると、次のような警告メッセージは表示されますが、出力は正常に終了します。You have chosen to overwrite the refined color setup UnCoated_AGFA with a new output color setup Coated_AGFA   

［ジョブ カラー設定］を選択すると、デバイスとデバイス コンディションはフィルタリングされません。選択されたデバイスおよびデバイス コンディションがジョブのカラー設定内にないので、［未定義のカラー設定またはカラー設定の不一致を許可］チェック ボックスがオンになっている場合でも、このために出力が失敗することがあります。下のようなメッセージが、処理履歴のログに記録されます。 

You have chosen to output to device condition 175, Condat Digital 115gsm Silk (Coated), HP Indigo 7500, Digital Press - Other, CMYK but this device condition does not exist in one or more of the refined page's tagged Color Setups. In order to fix this, either re-refine your pages with a Color Setup which includes 175, Condat Digital 115gsm Silk (Coated), HP Indigo 7500, Digital Press - Other, CMYK or add this device condition to the color setup(s) UnCoated_AGFA[1035173]

これは通常の動作です。ジョブ カラー設定で使用されているデバイスおよびデバイス コンディションを選択するか、メッセージで推奨されている解決策を使用します。

［リファインで割り当てられたカラー設定］を選択すると、デバイスとデバイス コンディションのリストにフィルタリングは適用されず、［未定義のカラー設定またはカラー設定の不一致を許可］チェックボックスはグレー表示になり、選択できなくなります。  

スナップショット

ColorFlow スナップショットは、カラー データベースの要素をワークフローで利用可能にし、簡単なバックアップを作成するために、データベース全体の状態を取得するものです。スナップショット機能を使用すれば、Prinergy でのプロダクション出力と切り離して、ColorFlow で実験、調整、および確認できます。ColorFlow ソフトウェアを使用して、いつでも以前のスナップショットの状態にロールバック（復元）できます。以前のスナップショットに戻すと、そのスナップショットがキャプチャされた後にデータベースに加えられたすべての変更が削除されます。

ColorFlow での作業がある程度まで完了し、カラー設定の要素に問題がなくなったら、スナップショットを［承認済み］にします。プロダクション ジョブには、承認済みスナップショットを使用した出力をお勧めします。新しいプロセス　テンプレートでの［スナップショット］のデフォルトの選択肢は、［承認済み］です。「承認済み」に設定することができるスナップショットは 1 つだけです。 

［承認済み］スナップショットまたは番号付きスナップショットの選択に加えて、［現在の状態］を選択することもできます。このオプションは、ColorFlow で現在表示されているカラー データベースからカラー管理の要素を取得します。これらの要素は、ColorFlow オペレータによって変更される可能性があるので、プロダクション出力ではこの選択はお勧めしません。

［プレート キャラクタライゼーション］オプションが選択されている場合、このリストは選択できません。

カラー設定

ColorFlow カラー設定は、デバイス コンディションとカラー管理の要素（カーブ、デバイス プロファイル、デバイス プロファイル、デバイスリンク プロファイル）の集合であり、カラー取得および再現デバイスで一貫性を維持してカラー データを処理するために必要です。
このリストには、ColorFlow で選択されている［★Prinergyで表示★］オプションで選択されたスナップショットのすべてのカラー設定の名前が表示されます。リストの最上部には［リファインで割り当てられたカラー設定］があり、次に［ジョブ カラー設定］があります。

注意：

• • 特定のカラー設定を選択した場合に、カラー設定がリファイン プロセスで割り当てられたカラー設定と一致しない場合、［未割り当てのカラー設定またはカラー設定の不一致を許可］オプションが選択されていない限り、出力プロセスは失敗します。［ジョブ カラー設定］を選択した場合、Prinergy は、［ジョブ属性の編集］ダイアログ ボックスの［ジョブ カラー設定］リストで選択されたカラー設定を使用してジョブを出力します。

  • ［ジョブ属性の編集］ダイアログ ボックスで［ジョブ カラー設定］を選択し、［ジョブ カラー設定］リストで［なし］を選択した場合、出力プロセスは失敗します。［リファインで割り当てられたカラー設定］オプションを選択した場合、Prinergy は、ジョブ ページをリファインするために使用されるカラー設定を使用してジョブを出力します。つまり、使用されたリファイン プロセス テンプレートで指定されたカラー設定、または選択した［ジョブ カラー設定］です。リファインで割り当てられたカラー設定は、［ページ］ウィンドウ枠の［カラー設定］列の各ページに対して指定されます。

  • ［リファインで割り当てられたカラー設定］オプションを選択し、いずれかのページが ColorFlow を使用せずにリファインされている場合、出力プロセスが失敗します。

［プリント プロダクション］モードが選択されている場合にのみ、このリストをハーフトーン（スクリーン）出力で選択できます。 

デバイス

ColorFlow デバイスは、画像を生成する物理的デバイスの個別の名前です。印刷仕様または目的の色の再現方法も示すことがあります。デバイスにはタイプがあり、通常はモデルと工場の場所を反映したカスタム名が付けられています。
デバイスの宣言には、印刷剤、スクリーン、インキの選択などの動作条件は含まれていません。

プロセス テンプレートでハーフトーン（スクリーン）出力プロセスが設定されている場合、このリストには、選択したカラー設定とスナップショット内の PCO（プライマリ カラー出力）または SCO（セカンダリ カラー出力）デバイス コンディションで使用されている、すべてのカーブ デバイスの名前が表示されます。カーブ適用デバイスのデバイス タイプは以下のとおりです。

• • オフセット印刷機 - 枚葉印刷機、ヒートセット輪転印刷機、コールドセット輪転印刷機などです。
  • フレキソ印刷機
  • デジタル印刷機 - Versamark などです。
  • デジタル ハーフトーン プルーファ - Kodak Approval、Trendsetter Spectrum などです。

プロセス テンプレートで連続諧調（スクリーンなし）出力プロセスが設定されている場合、このリストには、選択したカラー設定とスナップショット内の PCO または SCO デバイス コンディションで使用されている、カーブが適用されていないデバイスの名前が表示されます。カーブが適用されないデバイスのタイプは以下のとおりです。

• • デジタル印刷機 - Nexpress などです。
  • インクジェット プルーファ - Matchprint Inkjet、Kodak Veris などです。
  • CMYK リファレンス

［★すべての印刷デバイスの表示★］が選択されている場合、カーブ適用デバイスとカーブが適用されないデバイスの両方がリストに表示されます。
［カラー設定］で［ジョブ カラー設定］または［リファインで割り当てられたカラー設定］が選択されている場合、デバイスのリストはフィルタリングされません。選択されたデバイスがおよびデバイス コンディションが［ジョブ カラー設定］または［リファインで割り当てられたカラー設定］にない場合、出力が失敗し、処理履歴のログにメッセージが記録されることがあります。このような状況を回避するために、特定のカラー設定を選択することをお勧めします。これにより、選択したカラー設定で使用できるデバイスおよびデバイス コンディションのみが含まれるようにリストがフィルタリングされます。目的のデバイスとデバイス コンディションを選択した後で、正しいカラー設定が使用されるように、カラー設定が［ジョブ カラー設定］または［リファインで割り当てられたカラー設定］に変更される場合があります。

［プレートの確認］または［プレート キャラクタライゼーション］オプションが選択されている場合、このリストは表示されません。

デバイス コンディション

ColorFlow デバイス コンディションは、デバイスが画像を生成する動作条件の組み合わせです。業界の仕様または印刷の目的を示すこともできます。デバイス コンディションには、既知の色の再現方法が設定されています。

特定のカラー設定が選択されている場合、このリストには、選択したデバイスを使用し、選択したカラー設定内の PCO または SCO で使用されているすべての ColorFlow デバイス コンディションが含まれます。
［プレートの確認］または［プレート キャラクタライゼーション］オプションが選択されている場合、このリストは表示されません。

出力バージョン

出力バージョンは、選択したデバイスおよびデバイス コンディションへのカラー出力を制御する印刷カーブまたはデバイスリンクの名前です。ColorFlow は、さまざまなカラー出力の目標を達成するためのさまざまな出力バージョンを提供できます。各入力バージョンには
名前が付いています。 

特定のカラー設定を選択すると、［出力バージョン］リストには、選択したデバイスおよびデバイス コンディションへの出力を制御するすべての出力バージョンが表示され、また、リストの先頭には［デフォルト］が表示されます。デフォルトの出力バージョンは ColorFlow で指定され、リストに表示される名前で示されます。

［ジョブ カラー設定］または［リファインで割り当てられたカラー設定］が選択されているときには、出力に使用できるのは［デフォルト］出力バージョンのみになります。

プレート設定

［プリント プロダクション］または［プリント キャラクタライゼーション］オプションが選択され、選択したスナップショット内のプレート設定が選択したデバイス コンディションで使用されている場合に、そのプレート設定がここに表示されます。それ以外の場合、これらのオプションが選択されているときには、このリストに［なし］と表示されます。

［プレート キャラクタライゼーション］オプションは選択されている場合、このリストには選択したスナップショット内のすべてのプレート設定が表示されます。 

［プレート キャラクタライゼーション］オプションが選択されている場合、このリストは選択できません。プロセス テンプレートが連続階調（スクリーンなし）出力に設定されている場合も選択できません。

プレート処理の設定

ColorFlow プレート処理の設定は、プレートのイメージング、およびプレートのイメージジングに使用される処理設備を識別します。［プレート処理の設定］設定値で、プレート キャリブレーションの正しいプレート カーブを定義します。 

［プレート設定］リストにプレート設定が表示されている場合、［プレート処理の設定］リストには選択したスナップショット内のプレート設定で制御されるすべての ColorFlow プレート処理設定が含まれます。［プレート設定］リストに［なし］と表示されている場合、［プレート処理の設定］リストも［なし］と表示されます。
［プレート キャラクタライゼーション］オプションが選択されている場合、このリストは選択できません。プロセス テンプレートが連続階調（スクリーンなし）出力に設定されている場合も選択できません。