Wide Area Network(WAN)上の Prinergy を使用することは可能ですが、一般的にパフォーマンスと信頼度は下がります。また、コダックのサービス契約では、WAN 関連の問題は対象となりません。
重要:Prinergy およびその他のコダック ソフトウェアは WAN 上でテストされていますが、コダックは、WAN を使用した結果生じる問題についてのサポートは行わず、それらに関する責任も一切負いません。WAN 関連の問題は、コダックのサービス契約の対象とはなりません。詳細については、サービス担当者にお問い合わせください。
通常 WAN は、1 つ以上の接続技術(xDSL、T1-3、ATM、OC-xxx、フレーム リレー、ISDN、x.25 など)によってつながれた、2 つ以上のローカル エリア ネットワーク(LAN)から構成されています。
以下の方法で、WAN 上で Prinergy システムを使用できます。
- Workshop を別のサイトにある(地理的に異なる場所にある)Prinergy プライマリ サーバーに接続する。
- あるサイトの Prinergy プライマリ サーバーを別のサイトのレンダー ステーションおよび出力デバイスに接続する。
注意:この設定では Emergency Platemaking が強く推奨されます。そのため、WAN 接続が一時的に使用できなくなった場合でも、データが代替チャンネルに送信された場合は、リモートのレンダー ステーションはプレートの出力に使用できます。
WAN で Prinergy を使用する際の要件は、以下のとおりです。
- WAN でプレート作成する場合は、少なくとも 100 Mbps の帯域幅が必要です。これより遅い WAN では、Prinergy ワークフローに適切なパフォーマンスを提供できない可能性があります。Workshop のみを使用している場合は、帯域幅の要件は 10 Mbps になります。
- WAN(TCP/IP および AppleTalk)上の Prinergy で必要なすべてのプロトコルをルーティングする機能。
- Prinergy サーバー間(または Prinergy と InSite 間)での通信に必要なポートはブロックしないでください。これはプライベート ネットワークの場合はあまり問題ではありません。
- 補償されたパケット配信(Prinergy でフレーム リレーの使用が不可になります)。
- 小さい遅延時間。サテライト リンクの遅延時間は、通常、Prinergy で使用するには大きすぎます。WAN の遅延時間が大きいと、Prinergy コンポーネントがデータ待機中に失敗し、予期せぬ動作を起こす可能性があります。
コダックでは、WAN 上の Prinergy のパフォーマンスを予測できません。一般に、WAN が非常に高い帯域幅を持つ場合以外は、パフォーマンスがイーサネット接続よりも大幅に遅くなります。
コダックでは、Prinergy を使用したプレート作成を、2 つのサイト間で 30 Mbps の WAN を使用してテストしました。パフォーマンスは Workshop の使用に最適でしたが、プレート作成には適切ではありませんでした。リモート サイトでプレートを作成するには、100 Mbps 以上の帯域幅が必要です。
WAN が使用できなくなったり、生産性が阻害されたりする影響は、LAN が失敗したときの影響とほぼ同程度です。その結果、すべてのミッションクリティカルなネットワークをできるだけ信頼性の高い状態にしておく必要があります。しかし、WAN が失敗した場合は、代替接続を保護するのがさらに難しくなります。LAN のスイッチが故障した場合は、スペアのスイッチと交換するか、2 つのサーバー間でケーブルをはわせて生産性を復元できます。このような簡単な解決方法は、サーバーが地理的に異なる場所にあり、スイッチ/ルータも異なる場所にある場合は使用できません。