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Prinergy は、内部ファイル形式として PDF を使用し、ジョブ チケットのタスクを追跡し、タスクをジョブ チケット プロセッサに配信します。


内部ファイル形式としての PDF

Prinergy の内部ファイル形式は、PDF です。このため、すべてのファイルの種類のすべての入力ファイルは PDF デジタル マスタに変換(またはノーマライズ)され、その後のワークフローの全工程で使用されます。

PDF ファイル:

  • RIP での処理が確実かつ予測どおりに行われます。
    Adobe PostScript ファイルと違って、PDF ファイルでは参照されるすべてのリソース(フォントや画像など)が使用可能であるかどうかを解析する必要はありません。したがって、ラスタライズ(出力の直前に行われる RIP 処理の 2 番目の処理段階)がスムーズに行われます。
  • プラットフォーム、オペレーティング システム、オーサリング ソフトウェア、および出力デバイスに依存しません。
  • Microsoft Windows、Apple Mac OS、および OpenGroupUNIX オペレーティング システムで表示できます。
  • 高解像度で出力デバイスに印刷できます。

Prinergy は内部で PDF を使用しますが、入力と出力には他の多くのファイル形式を使用します。例:

  • 入力ファイルとしていくつかのファイル形式(PostScript、EPS(Encapsulated PostScript)、その他多数)を使用できます。
  • 出力ファイルとしていくつかのファイル形式(多くのベクターまたはラスター形式など)を生成します。

サポートされているファイル形式については、『Prinergy Workshop ユーザー ガイド』を参照してください。


ジョブ チケット

ジョブ チケットは、1 つのタスクに関連する情報の集合です。実行する必要がある処理ステップのアウトラインが含まれます。処理するファイル、デスティネーションなど、その他の情報も含まれます。
ジョブ チケットは、Prinergy がユーザーの介入を必要とせずにバックグラウンドで処理を実行できるようにします。
ジョブ チケットでは、PDF ファイルで実行される処理とパラメータのシーケンスを指定する制御機構である、PJTF(Portable Job Ticket Format)が使用されます。PJTF は、高性能の商業用印刷アーキテクチャである Adobe Extreme 技術の一部です。
ジョブ チケットは、Extreme 技術のジョブをタスクと同一視する行為から名前が付けられています。ジョブ チケットという用語を除き、Prinergy のドキュメントでは、タスクではなくジョブの標準プリプレス定義(顧客ファイルの関連集合)が使用されます。


JTP(ジョブ チケット プロセッサ)

JTP(ジョブ チケット プロセッサ)は、ジョブ チケットの処理に役立つ特定の処理手順を実行するソフトウェア プロセスです。
Prinergy には、JTP のリファイン、出力、アーカイブなどの処理の種類ごとに JTP が用意されています。リファインなどの一部の処理では、複数の JTP をつなぎ合わせる必要があります。
サーバーで実行されている同じタイプの JTP について、複数のインスタンスを持つことができます。たとえば、Normalizer JTP の複数のインスタンスを使用して、複数のジョブを同時に処理できます。パフォーマンスを向上させるために、複数のサーバーで同じタイプの JTP のインスタンスを配信したり、JTP プールを作成したりすることができます。
Prinergy では、ジョブ チケットにどの JTP をどの順に使用するかを指定するマップが含まれます。


CORBA 通信

Prinergy は、一部の内部通信に、CORBA(Common Object Request Broker Architecture)を使用します。CORBA を使用することにより、ソフトウェアの保存場所や種類に関係なく、異なるソフトウェア間でのやりとりが可能になります。
ORB(Object Request Broker)は、クライアント ソフトウェアとサーバー ソフトウェア間(たとえば、Workshop とサーバー上のさまざまな Prinergy デーモン プロセスとの間)の通信に使用するミドルウェアです。
Prinergy は、Orbacus や OrbacusWeb という名前の IONA Technology PLC によって実装される CORBA を使用します。CORBA は、コアのネットワーク プロトコルとして TCP/IP を使用します。
Prinergy のすべての通信が CORBA に依存しているわけではありません。Adobe Extreme は CORBA を使用せず、独自の通信構造を持ちます。ただし、Extreme は現在でも基本プロトコルとして TCP/IP を使用しています。

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