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デジタル印刷プロセスとオフセット印刷プロセスの違いに基づいて、プリプレス段階前にファイルを準備する方法を検討します。入力ファイルの作成方法がわずかに違うだけで、ファイル サイズが異なり、結果の成否が分かれることがあります。カラー マネジメント、トラッピング、面付けなどのプリプレス機能の最適な適用方法も検討します。

デジタル印刷機に内容ファイルを送信する前に、目的の出力と、ワークフローの種類(必要な出力結果およびデジタル印刷機の機能に最も合致するもの)に基づいて、いくつかの点について決定する必要があります。

ファイル形式の選択

ベクター PDF がデジタル プリンタに送信する推奨形式になっている理由
多くの場合、ベクター ファイルはサイズが小さく、非常に広範なデジタル プリンタと互換性があるので、PDF ベクター出力を選択してください。
Prinergy でファイルをラスタライズすると、デジタル印刷カラー サーバーでトラッピングやスクリーニングに使用される可能性のあるベクター情報とフォント情報が取り除かれ、解像度に対する独立性(スケーラビリティ)は失われます。ベクター PDF を使用すると、通常、ファイル サイズは小さくなり、テキストが常にシャープに見えます。

デジタル プリンタにラスター データを送信するほうが望ましい場合
PDF ラスターを選択すると、プリンタにファイルが送信される前に、Prinergy によって入力ファイル全体がラスター ファイルに RIP されます。これにより、追加の処理時間が必要になり、作成されるファイルのサイズも大きくなります。
一般に、PDF ラスターは次の場合に使用します。

  • 入力ファイルをベクター PDF として印刷できない場合(DCS-2 ファイルなど)
  • デジタル印刷コントローラでサポートされていない処理(ホワイト、またはカラー オーバープリントなど)が入力ファイルで使用されている場合
  • デジタル プリンタからの最終出力を、Prinergy でのレンダリングに完全に一致させる必要がある場合

Prinergy で入力ファイルをトラップすべきか?

決定この方法の理由
いいえファイルのトラッピングで推奨される方法は、Prinergy ではファイルをトラップせずに、デジタル フロント エンドでトラップを適用する方法です。通常、デジタル フロント エンドでトラッピングすると、当該デジタル印刷機に最適化されたトラップが得られます。
はいオフセットとデジタルを組み合わせてジョブが印刷される場合、ジョブは最初にオフセット印刷のニーズに合わせて Prinergy でトラップされ、その後にデジタル出力前にトラップが削除されます。この段階で、デジタル フロント エンドを使用してトラップを再適用できます。
ベスト プラクティス ガイドラインデジタル印刷機特有の特徴と、これらの印刷機に固有のトラッピング問題(スミア トラップ)を踏まえると、デジタル フロント エンド ソフトウェアでトラッピングすることをお勧めします。

Prinergy で入力ファイルをカラー マネジメントすべきか?

決定この方法の理由
いいえ

カラー マネジメントは複数の問題をカバーします。以下の問題は、デジタル印刷機で直接テストするか、デジタル フロント エンド ソフトウェアで利用できるオプションを使用した場合に、最も適切に処理されます。

  • キャリブレーションまたはリニアリゼーション(印刷中に処理)
  • カラーの変更/改善
  • カラー スペースの変換(たとえば RGB から CMYK へ)
はいPrinergy でカラー マネジメント プロパティを使用すると、2 つの異なる出力デバイスのカラーを一致させる必要があるときに役立ちます。この場合、出力プロセス テンプレートで ICC デスティネーション プロファイルを指定できます。
ベスト プラクティス ガイドライン異なる出力デバイスのカラーを一致させる必要がある場合以外では、カラー マネジメントの問題はデジタル フロント エンド ソフトウェアで最も適切に処理されます。

Prinergy で PDF ページを面付けすべきか?

決定この方法の理由
いいえほとんどの面付けジョブで、デジタル フロント エンドで利用できる面付けソフトウェアの使用をお勧めします。このソフトウェアは印刷中に簡単に使用および調整でき、オンラインのフィニッシング アドオンと適切に統合できます。さらに、デジタル印刷機の面付けソフトウェアは、合理化されたバリアブル データ印刷ワークフローに最も適しています。
はいオンラインのフィニッシング アドオンを使用しない場合は、フラットが印刷され従来の綴じで仕上げられます。Preps は柔軟性が高く、困難な面付けを設定して、マーク、クリープ、ページずらしを伴う複雑なフラットを生成できるので、従来の製本機器のニーズに対応します。
ベスト プラクティス ガイドライン大多数のジョブ、特にバリアブル データ印刷の場合には、組み込まれている面付けソフトウェアを使用する方法が、最も簡単で柔軟に使用できるプロセスになります。

デジタル プリンタでオフセット面付けをプルーフできるか?

面付け出力プロセス テンプレートを使用して、オフセット印刷用紙サイズをデジタル印刷用紙サイズに拡大縮小し、面付けの見本を作成できます。その他に、Workshop の中綴じ小冊子機能を使用して、デジタル印刷用紙で合わせて面付けを切り取り、見開きにする方法もあります。中綴じ小冊子を使用する利点は、見開きにオフセット面付けからのマーク、クリープ、ページずらしが含まれる点です。

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