Prinergy システムがインストールされているコンピュータ以外の場所から Prinergy サーバーを制御したり Workshop を実行するには、以下の 2 つの方法があります。
- Windows ターミナル サービス(WTS)を使用してリモート デスクトップを開く
- Workshop をローカルで実行してリモートの Prinergy サーバーに接続する
WTS を使用してリモート デスクトップを開く
WTS を使用して、Prinergy サーバーをリモートで制御することができます。 WTS は出荷時に各 Prinergy サーバー(プライマリ、セカンダリ、およびレンダー ステーション)にインストールされ、通常は Prinergy システムのリモート サポートに使用されます。
WTS は常に稼動しているので、現地に行かなくともサーバーをリモートで管理できます。 さらに、Prinergy Administrator および Workshop のジョブ制御を介して WTS を使用することにより、ジョブの作成、入力の追加、プロセス テンプレートの編集などを実行することもできます。 一方で、WTS は設計作業や評価にはあまり有効ではありません。 たとえば WTS リンクから PDF ページを開く場合、画面の描画速度は著しく低下します。
注意:マイクロソフトのライセンス制限により、WTS の管理接続は、1 つのサーバーに対して同時に 2 つしか許可されません。 リモート WTS ライセンスを追加することもできますが、コダックのサポート対象となるのは 2 つのライセンスのみです。
サーバーへの接続
WTS を実行してサーバーにアクセスするには、クライアント ソフトウェアをインストールする必要があります。 この目的に対しては、Microsoft リモート デスクトップ接続ソフトウェアが有効です。
Mac OS、またはリモート デスクトップ接続ソフトウェアが含まれないバージョンの Windows を使用している場合は、マイクロソフトの Web サイトからこのソフトウェアをダウンロードできます。
Workshop をローカルで実行してリモートの Prinergy サーバーに接続
適切なリモート アクセス接続を使用することにより、次の手順でリモートの場所から直接 Workshop を実行できます。
- Windows ベースのコンピュータまたは Macintosh コンピュータに、Workshop をインストールします。
インストール手順については、Prinergy のユーザー マニュアルを参照してください。 - リモート接続を開始します。
手順については、オペレーティング システムのマニュアルを参照してください。 - Workshop を起動します。
Prinergy サーバーへの接続中に問題が発生した場合は、リモートの Prinergy サーバーに対して ping を実行してください。
リモート アクセスの接続設定
どのような接続方法を使用しても、現在のコンピュータと Prinergy プライマリ サーバーがあるネットワークとを接続するには TCP/IP によるネットワーク接続が必要です。 ネットワーク接続にはさまざまな方法がありますが、ここではより一般的な 2 つの方法について説明します。 使用する製品または方法については、関連マニュアルを参照してください。 これらの方法のいずれかを既に使用している場合は、追加の設定は必要ありません。
- 仮想プライベート ネットワーク(VPN)
- ファイアウォール ポートを開く
注意:Kodak ワークフロー サーバーには、これらのいずれの方法も直接設定しないでください。 Kodak ワークフロー サーバーのモデムにはサポート用の特殊な設定が行われており、一般的なリモート制御による使用は想定されていません。 リモート アクセス方法の設定は常に Kodak 以外のサーバーで行い、ローカル ネットワークを使用してそのサーバーにアクセスしてください。
パフォーマンスは、使用可能な帯域幅によって向上します(高速であるほど向上します)。 Windows ベースまたは Macintosh のリモート クライアント コンピュータでも、現場のコンピュータと同等のパフォーマンスを実現することも可能です。
仮想プライベート ネットワーク(VPN)
VPN はトンネリング プロトコルを使用して、暗号化された仮想のリンクを別のメディア(通常はインターネット)越しで作成し、2 つのネットワークを接続します。 Windows VPN の設定手順については、http://support.microsoft.com/kb/305550 を参照してください。
ファイアウォール ポートを開く
この方法は、WTS を介して Prinergy サーバーにアクセスする場合にのみ有用です。 ポート 3389 での着信接続はファイアウォールで認められており、インターネットを経由する WTS の直接アクセスが可能です。
この方法はセキュリティ面で潜在的な危険を伴う、最も推奨されない方法です。 ファイアウォール規則を慎重に適用すれば、この方法でも有効なセキュリティを確保できますが、 より高度なセキュリティおよび柔軟性を実現するには、時間と費用をかけて VPN サーバーを設定する方法をお勧めします。
注意:ファイアウォール越しに Prinergy Workshop をリモートで実行(WTS を使用しない)する方法はサポートされていません。さらに、この方法ではセキュリティが確保されません。 Prinergy Workshop は、プライマリ サーバーとの間でファイアウォールを使用せず、LAN 上で実行するよう設計されています。 Prinergy Workshop をローカルで使用するには、リモート LAN に非ファイアウォールで直接接続する必要があります。